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帯状疱疹の予防接種(ワクチン)|赤羽内科クリニック

  • 更新日:2025.10.15
  • 公開日:2025.10.15

3人に1人が帯状疱疹になる

帯状疱疹は、誰もが発症する可能性のある身近な病気です。子どもの頃にかかった水ぼうそうの原因ウイルスが体の中に潜み、免疫力が落ちたときに再び活性化して起こります。特に50歳を過ぎると発症率が急激に上がり、日本ではおよそ3人に1人が一生のうちに帯状疱疹を経験するといわれています。

帯状疱疹は強い痛みを伴うことが多く、症状が治まった後も神経痛が長く残ることがあります。帯状疱疹は、特に女性や高齢者、慢性疾患を持つ方は注意が必要ですが、近年ではストレスや睡眠不足によって若い世代での発症も増えています。

本記事では、「帯状疱疹」について解説します。予防接種は発症のリスクを大幅に減らすだけでなく、発症しても症状を軽く抑える効果が期待できます。また、帯状疱疹は、軽症であっても自然に治るとは限らないため、早期の治療が大切です。

帯状疱疹とは?

帯状疱疹は、水痘(みずぼうそう)と同じウイルスが原因で、神経に沿って帯状に痛みを伴う水ぶくれが現れる皮膚疾患です。過去に水ぼうそうにかかったことがある人が、ストレスや加齢などで免疫力が低下したときに、体内に潜伏していたウイルスが再活性化することで発症します。

体の片側に沿って赤い発疹や水ぶくれが帯のように現れ、チクチク・ズキズキとした神経痛のような痛みを伴うのが特徴です。発疹は数日かけて水ぶくれとなり、その後かさぶたへと変化していきます。痛みは皮膚症状が治まったあとも残ることがあり、これを「帯状疱疹後神経痛」と呼びます。主に顔や胸、背中、腰などに出やすく、早期に適切な治療を受けることで、痛みの軽減や合併症の予防につながります。

帯状疱疹になりやすい人

帯状疱疹になりやすいのは、免疫力が低下している人です。もともと体の中に潜んでいる「水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)」は、普段は免疫によって抑えられています。しかし、何らかの理由でそのバランスが崩れるとウイルスが再び活動を始め、帯状疱疹を発症します。

特に注意が必要なのは、50歳以上の中高年層です。加齢とともに免疫機能が弱まるため、発症リスクが高くなります。また、がんや糖尿病、慢性腎臓病などの持病がある人、ステロイド薬や免疫抑制剤を使用している人も、免疫力が落ちやすく注意が必要です。

帯状疱疹の症状

帯状疱疹の主な症状は、体の片側に現れる痛みやかゆみから始まり、神経に沿って帯状に広がる赤い発疹や水ぶくれです。水ぶくれは体の左右どちらか一方に帯のように連なって現れます。

症状は数日から1週間ほどで現れ、痛みはピリピリ、チクチク、ズキズキ、焼けるような痛みなどがあります。発疹の範囲は神経の走行に沿っており、胸や背中、顔、首、腰などに出やすい傾向があります。水ぶくれは1週間ほどで破れ、かさぶたができて約3週間で治癒することが多いです。

帯状疱疹の注意すべき合併症

代表的な合併症の一つが「帯状疱疹後神経痛」です。皮膚症状が治まった後も、神経が損傷したことで強い痛みやしびれが長期間残ることがあります。衣服が触れるだけでも痛みを感じることがあり、生活に支障をきたすほどつらい症状となる場合もあります。

また、発疹が顔面に出た場合は「顔面神経麻痺」や「角膜炎」「視力障害」などが起こることがあります。目のまわりに発疹が見られる場合は、ウイルスが目の神経に影響して「眼帯状疱疹」となり、視力の低下や失明の危険を伴うこともあります。さらに、耳のまわりに症状が出た場合は「ラムゼイ・ハント症候群」と呼ばれ、耳鳴りや難聴、顔面の動かしにくさを引き起こすこともあります。

その他、まれに肺炎や脳炎、髄膜炎などの重い合併症を起こすことも報告されています。発疹の範囲が広がったり、発熱や激しい痛みが続いたりする場合は、早急に医療機関を受診することが大切です。

帯状疱疹の検査・診断

帯状疱疹は、特徴的な発疹や痛みの部位、症状の経過から判断できることが多く、典型的なケースでは皮膚の状態を見ただけで診断がつくこともあります。

ただし、発疹が出る前の段階では神経痛のような痛みだけが現れるため、初期の判断が難しい場合もあります。その際には、血液検査や水ぶくれの中の液(内容液)を調べることで「水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)」の有無を確認します。具体的には、抗体検査やPCR検査によってウイルスの存在や活動の程度を調べます。

帯状疱疹の治療

帯状疱疹は、発症から72時間以内の受診が望ましいです。

帯状疱疹の主な治療には「抗ウイルス薬」が使われます。これは、体内で活発になった水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)の増殖を抑え、症状の悪化を防ぐ薬です。内服薬のほか、症状が重い場合には点滴で投与されることもあります。発疹の広がりや痛みが軽くなるだけでなく、後遺症として残る「帯状疱疹後神経痛」の予防にも効果があります。

痛みに対しては、鎮痛薬や神経の痛みをやわらげる薬が処方されます。皮膚の炎症が強い場合は、塗り薬や湿布を併用することもあります。また、睡眠不足やストレスは回復を遅らせるため、十分な休養を取ることも治療の一部として大切です。

帯状疱疹の予防

帯状疱疹の予防には、免疫力を保つ生活習慣とワクチンによる予防接種が大切です。ウイルス自体は体内に潜伏しているため、完全に取り除くことはできませんが、免疫がしっかり働いていれば再活性化を防ぐことができます。

帯状疱疹ワクチンには、「乾燥弱毒性ワクチン」と「不活化ワクチン(シングリックス)」の2種類があり、特に50歳以上の方に推奨されています。不活化ワクチンは免疫力が低下している人にも接種でき、発症予防効果が高いとされています。ワクチンを接種することで、帯状疱疹の発症リスクを大幅に減らし、発症したとしても軽症で済む可能性が高まります。

また最近では、若い世代でも仕事や育児などによるストレスで発症するケースも増えています。体の不調や疲れを感じたときは無理をせず、十分な休養と栄養を取ることが予防につながります。

赤羽で帯状疱疹の予防接種なら赤羽内科クリニック

赤羽駅から徒歩1分の赤羽内科クリニックでは、帯状疱疹の予防接種(ワクチン)に関する診療を行っております。免疫力が低下すると発症リスクが高まる帯状疱疹は、ワクチン接種によって予防することができます。予防接種は発症のリスクを大幅に減らすだけでなく、発症しても症状を軽く抑える効果が期待できます。どうぞお気軽にご相談ください。

医院概要

医院名:赤羽内科クリニック
診療科目:一般内科、循環器内科
院長:高木 昌浩
住所:東京都北区赤羽西1丁目15-14 エル・ルージュ赤羽西2F
電話番号:03-5948-5945
ウェブサイト:https://akabanenaika.com/