赤羽内科クリニック

赤羽内科クリニック

MENU

ブログ

Blog

  • 喘息

喘息とは?長引く咳や息苦しさ|赤羽内科クリニック

  • 更新日:2025.10.09
  • 公開日:2025.10.06

20人に1人が喘息

日本における喘息は、小児から成人まで幅広い世代にみられる呼吸器疾患です。厚生労働省の「患者調査」によれば、喘息の総患者数はおよそ110万〜120万人規模と推計されており、国民病のひとつとされています。

発症年齢には特徴があり、2〜3歳までに6〜7割、6歳までに8割以上の子どもが発症する一方、成人になってから新たに発症するケースも存在します。小児期にいったん症状が治まっても、思春期以降に再燃する例が少なくない点も注目されています。

本記事では、「喘息」について解説します。喘息は軽い咳や息苦しさから始まることもありますが、放置すると悪化して命に関わることもあります。咳が長引いて2週間以上続いている場合や、夜や早朝に咳や息苦しさで目が覚めることがある場合は注意が必要です。また、走った後や季節の変わり目にゼーゼー、ヒューヒューと呼吸音が出るときも受診のサインになります。

喘息とは?

喘息(ぜんそく)は、気道(空気の通り道)が慢性的に炎症を起こし、気道が狭くなることで発作的な咳や息苦しさが現れる病気です。

炎症によって気道が過敏になり、ホコリや冷たい空気などの刺激で気道が収縮したり、むくんだりするため、空気が通りにくくなり、ゼーゼー、ヒューヒューといった喘鳴(ぜんめい)を伴うことがあります。発作は夜間や早朝に悪化することが多いとされています。

喘息の症状

喘息は、気道の炎症や過敏性により断続的に現れるのが特徴です。喘息の症状として、長引く咳が挙げられ、特に夜間や早朝に強く出やすい傾向があります。呼吸時には「ヒューヒュー」「ゼーゼー」といった喘鳴が聞こえることがあり、胸の圧迫感やしめつけ感を伴うこともあります。

発作時には息苦しさが強まり、呼吸困難に陥ることも少なくありません。また、会話や笑い声で咳き込みやすく、冷気、湯気、タバコの煙、香水、ハウスダスト、花粉など身近な刺激によって症状が誘発される場合もあります。症状は風邪や一時的な咳とは異なり、慢性的に持続することが多いのが特徴です。

喘息の重症度

喘息は、症状の出方やコントロールの状態によって軽症・中等症・重症に分けられます。軽症では週に数回程度の発作で日常生活への影響は少なく、発作も短時間で治まります。中等症になると咳や喘鳴が毎日のように現れ、夜間の発作で睡眠が妨げられることもあり、生活や運動に制限が生じます。重症では症状が持続し、薬を使用しても十分に抑えられず、救急受診や入院が必要となる場合もあります。

喘息は適切な治療でコントロール可能ですが、発作時には強い呼吸困難を引き起こし、生命に関わる危険性もあります。特に「喘息重積状態」と呼ばれる長時間続く発作は通常の治療で改善しにくく、集中治療を要する重篤な状態です。さらに慢性炎症が続くことで気道の構造が変化し、可逆性のない呼吸機能低下につながることもあります。

喘息の危険性

喘息の代表的な合併症として、慢性副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎があり、鼻の症状が喘息の悪化要因になることがあります。また、慢性の炎症が進むと気管支拡張症やCOPDを合併する場合もあり、「喘息とCOPDのオーバーラップ(ACO)」として注意されています。さらに睡眠時無呼吸症候群などの合併も報告されております。

喘息の原因

喘息は遺伝だけで決まる病気ではありませんが、体質や免疫が発症に関わることはよく知られています。体質や免疫の働きが影響しており、例えば生まれつきアレルギーを起こしやすい子どもは、ダニやハウスダスト、花粉などの刺激で気道に炎症を起こしやすくなります。また、気道が敏感で、少しの刺激でも狭くなりやすい性質を持つ人もいます。

さらに、幼少期の生活環境も影響します。室内のダニやほこり、ペットの毛、たばこの煙、大気汚染などは発症を後押しする要素となります。加えて、乳幼児期に繰り返すウイルス感染も気道の炎症を強め、喘息につながることがあります。

喘息の診断・検査

喘息の診断

喘息の診断は、特徴的な症状と検査の結果から総合的に判断します。繰り返す咳やヒューヒュー、ゼーゼーといった呼吸音、夜間や早朝に悪化する症状、運動や冷たい空気、アレルゲンなどで誘発される発作があるかどうかが重要な手がかりになります。さらに、本人や家族にアレルギー疾患があるかどうかも診断を進める上で参考にされます。

喘息の検査

喘息の検査は、呼吸の状態を調べるスパイロメトリー(肺機能検査)が中心です。吸入薬を使用した後に呼吸の状態が改善するかどうかで、喘息かどうかを判断する材料になります。また、息を一気に吐き出すときの強さを測るピークフロー測定は、自宅や診療所で日々の状態を把握するのに役立ちます。さらに、血液検査や皮膚テストでアレルギーの有無を調べることもあります。胸部X線やCTは、肺炎やCOPDなど他の病気との区別をする目的で行われます。

喘息の治療

喘息の治療は、禁煙が基本です。症状の悪化を防ぐために、インフルエンザや肺炎球菌ワクチンの接種も勧められます。薬物療法の中心は吸入薬で、重い症状や発作を繰り返す場合には吸入ステロイド薬を使って炎症を抑えます。

薬以外では、口すぼめ呼吸や腹式呼吸といった呼吸訓練、運動や食事管理を行う呼吸リハビリが役立ちます。進行して酸素が足りなくなったときは在宅酸素療法が行われ、さらに呼吸が難しいときは人工呼吸器による補助が必要になることもあります。症例によっては過膨張した肺を切除する外科手術(肺容量減少術)が検討されることもあります。

赤羽で喘息なら赤羽内科クリニック

赤羽駅から徒歩1分の赤羽内科クリニックでは、「喘息」に関する診療を行っております。長引く咳や息苦しさなど気になる症状やお悩みがある方は、進行する前に早めの受診がおすすめです。当院では丁寧な検査と診断を行っております。

医院概要

医院名:赤羽内科クリニック
診療科目:一般内科、循環器内科
院長:高木 昌浩
住所:東京都北区赤羽西1丁目15-14 エル・ルージュ赤羽西2F
電話番号:03-5948-5945
ウェブサイト:https://akabanenaika.com/