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COPD(慢性閉塞性肺疾患)とは?咳や痰、息切れ|赤羽内科クリニック

  • 更新日:2025.10.09
  • 公開日:2025.10.06

COPDの原因の大半は「喫煙」

COPD(慢性閉塞性肺疾患)は「肺の生活習慣病」とも呼ばれ、日本では40歳以上の約8〜9%にあたる推定500万人以上が罹患しているとされています。しかし、実際に治療を受けている人は数十万人にとどまり、多くが未診断のまま生活している現状があります。主な原因は喫煙で、患者の約9割が喫煙経験を持つとされ、タバコの煙が肺の組織を壊し、咳・痰・息切れといった症状を引き起こします。

本記事では、「COPD」について解説します。COPDの初期症状は「年齢のせい」「体力が落ちた」と勘違いされやすく、受診が遅れることが少なくありません。しかし、長引く咳や痰、息切れは、COPDの兆候として見逃せないサインです。

COPDとは?

COPD(慢性閉塞性肺疾患)とは、主にタバコの煙などの有害物質を長期的に吸入することで肺に慢性的な障害が生じ、呼吸がしづらくなる病気です。慢性気管支炎と肺気腫という二つの病態を含む総称として使われます。気道が慢性的に炎症を起こすことで痰や咳が続き、さらに肺の細胞(肺胞)が壊れることで酸素を十分に取り込めなくなります。

COPDの症状

COPDの主な症状は、風邪でもないのに長引く咳や痰、そして身体を動かしたときの息切れです。特に朝方に痰が多く出るのが典型的です。年齢や体力のせいと勘違いされ、軽く見過ごされやすい傾向があります。やがて、軽い運動や階段の上り下りで息切れを感じるようになり、進行すると日常動作でも息苦しさが現れるようになります。

息を吐きにくい状態が続くため、胸が張っているような感覚(肺気腫による胸郭の膨張)が出ることもあります。さらに、風邪や感染症をきっかけに呼吸困難が急に悪化する「増悪」が起こりやすい点も注意が必要です。進行すると体重が減ったり、強い倦怠感で動くのがつらくなるなど、生活全体に影響を及ぼします。

COPDの原因

COPDの原因の大半は「喫煙」です。タバコの煙に含まれる有害物質が長期間にわたり肺や気道に炎症を起こし、徐々に肺の弾力性が失われていきます。その結果、息を吐きにくくなり、慢性的な咳や痰、息切れにつながります。

喫煙以外にも、大気汚染や受動喫煙、粉じんや化学物質を吸い込む職業環境なども発症に関係するとされています。また、まれに遺伝的な要因(α1アンチトリプシン欠損症)が原因となることもあります。

COPDの診断・検査

COPDの検査は、症状の確認と呼吸機能の測定を組み合わせて行います。咳・痰・息切れなどの症状や喫煙歴、生活習慣を聞き取り、身体診察を行います。診断の中心となるのは「呼吸機能検査(スパイロメトリー)」です。検査では息を大きく吸い込み、できる限り強く吐き出すことで、空気の流れや肺活量を測定します。「1秒率(息を一気に吐き出した量の割合)」が低下しているかどうかが診断の基準となります。

さらに、胸部X線やCT検査で肺の状態を確認することもあります。肺気腫の有無や進行度を調べるのに有効です。血液検査や動脈血ガス分析によって、酸素や二酸化炭素のバランスを確認する場合もあります。

COPDの治療

COPDの治療は、症状をやわらげ、進行を抑えることが目的です。肺の気道や肺胞は長年の炎症や損傷により構造的に変化しているため、病気そのものを完全に治すことはできません。しかし、適切な治療を行うことで息切れや咳、増悪(急な症状の悪化)を防ぎ、症状を軽減したり進行を遅らせることは可能です。

治療の基本は禁煙で、喫煙を続けると肺機能の低下が速まるため非常に重要です。薬物療法では吸入薬が中心となり、気管支を広げる薬や炎症を抑える吸入ステロイド薬が用いられます。症状の程度に応じて薬を組み合わせ、咳や痰、息苦しさの改善を目指します。

COPDと喘息の違い

COPDは主に喫煙や大気汚染の影響で肺や気管支に慢性的な炎症が起こり、徐々に進行します。一度壊れた肺の組織は回復しないため症状は持続的で、咳・痰・息切れが日常的に見られます。発症は中高年以降が多く、治療は禁煙と薬物療法で進行を抑えることが中心です。

一方で、喘息はアレルギーや体質によって気道が過敏になり、発作的に狭くなるのが特徴です。夜間や季節の変わり目、花粉やダニ・ホコリなどのアレルゲン、運動などをきっかけに症状が出やすく、発作がないときは落ち着いています。年齢を問わず発症する可能性があり、適切な治療で症状の改善が期待できます。

赤羽でCOPDなら赤羽内科クリニック

赤羽駅から徒歩1分の赤羽内科クリニックでは、「COPD」に関する診療を行っております。長引く咳や息苦しさなど気になる症状やお悩みがある方は、進行する前に早めの受診がおすすめです。当院では丁寧な検査と診断を行っております。

医院概要

医院名:赤羽内科クリニック
診療科目:一般内科、循環器内科
院長:高木 昌浩
住所:東京都北区赤羽西1丁目15-14 エル・ルージュ赤羽西2F
電話番号:03-5948-5945
ウェブサイト:https://akabanenaika.com/