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狭心症・心筋梗塞とは?胸の圧迫感|赤羽内科クリニック

  • 更新日:2025.10.09
  • 公開日:2025.10.09

日本では高齢化の進展に伴い、心疾患が重要な健康課題として注目されています。その中でも狭心症と心筋梗塞は、いずれも心臓の血流が不足することで起こる虚血性心疾患であり、急性期には命に関わる場合もあります。

特に男性や高齢者(65歳以上)での発症が多く、生活習慣病との関連も深いことがわかっています。厚生労働省の調査では、狭心症の患者数は約85万人、急性心筋梗塞は約7万5千人に上ります。

本記事では、「狭心症」と「心筋梗塞」について解説します。胸の中央や左側に締め付けられるような痛みや圧迫感、腕やあごに広がる痛みがある場合は、軽くても早めの受診が必要です。息切れや動悸、冷や汗、吐き気が伴ったり、薬で改善しない場合も、すぐに医療機関に相談することが大切です。

狭心症や心筋梗塞とは?

狭心症や心筋梗塞は、「虚血性心疾患」と呼ばれる心臓の病気です。どちらも心臓の筋肉(心筋)に十分な血液が行き渡らなくなることで起こりますが、発症の過程や病状が異なります。

狭心症は、心臓を栄養する冠動脈が一時的に狭くなり、心筋への血流が不足している状態を指します。心筋梗塞は、冠動脈が完全に詰まってしまい、心筋の一部が壊死してしまった状態を意味します。

どちらも心臓に負担をかける重大な疾患であり、生活習慣や加齢、動脈硬化の進行などが深く関係しています。発症のメカニズムは似ていますが、狭心症は一時的な血流障害、心筋梗塞は血流が途絶したまま回復しないという違いがあります。

狭心症や心筋梗塞の症状

狭心症の主な症状は、胸の中央あたりが締めつけられるような痛みや圧迫感です。痛みは左肩、腕、首、あご、背中などに広がることもあります。多くの場合、数分以内におさまるのが特徴で、階段を上ったり、重いものを持ったりするなど、体を動かした際に起こりやすく、安静にすると自然に落ち着くことがあります。また、息苦しさや動悸、冷や汗などを伴うことも少なくありません。

心筋梗塞は、狭心症よりも強く、長く続く痛みが特徴です。安静にしていても痛みが治まらず、30分以上続く場合もあります。激しい胸の痛みとともに、呼吸困難、冷や汗、吐き気、めまい、全身のだるさなどが起こり、意識を失うケースもあります。中には、典型的な胸痛がない「無痛性心筋梗塞」もあり、特に高齢者や糖尿病のある人では注意が必要とされています。

狭心症や心筋梗塞の原因

狭心症や心筋梗塞の原因の多くは、冠動脈と呼ばれる心臓の血管が狭くなったり、詰まったりすることによって心筋への血流が妨げられることです。その背景には「動脈硬化」と呼ばれる血管の老化現象が深く関わっています。動脈硬化が進行すると、血管の内側にコレステロールなどの脂質が沈着してプラーク(粥状の塊)が形成され、血管の内腔が狭くなります。これが進むと、血液の通り道が細くなり、心筋に十分な酸素が届かなくなってしまいます。

狭心症は、主にこのプラークによって血流が一時的に制限されることで起こります。一方、心筋梗塞は、プラークが破裂して血栓ができ、冠動脈が完全に塞がれてしまうことで発症します。さらに、高血圧、脂質異常症、糖尿病、喫煙、ストレス、肥満、運動不足といった生活習慣が重なることで動脈硬化の進行が加速し、狭心症や心筋梗塞の発症リスクが高まります。

狭心症や心筋梗塞の診断・検査

狭心症や心筋梗塞の診断では、症状の経過や持続時間、痛みの部位などを詳しく聞き取ります。その上で、心臓の働きや血流の状態を確認するために、いくつかの検査を組み合わせて行います。

心電図検査

基本となるのは「心電図検査」です。心電図では、心臓の電気的な動きを波形として記録し、血流不足や心筋障害の有無を判断します。狭心症の場合は発作時に異常が現れるため、症状が出たタイミングでの記録が重要とされています。

心エコー検査(超音波検査)と血液検査

より詳しく調べるために「心エコー検査(超音波検査)」や「血液検査」も行われます。心エコーでは心臓の動きをリアルタイムで観察し、血液の流れや心筋の収縮力を確認します。血液検査では、心筋が損傷した際に血中に放出される酵素やたんぱく質(トロポニンなど)を測定し、心筋梗塞の診断に役立てます。

狭心症や心筋梗塞の治療

狭心症の治療

狭心症の場合、薬による治療が基本です。血管を拡張して血流を改善する「硝酸薬」や、心臓の負担を軽減する「β遮断薬」、血液をさらさらにして血栓を防ぐ「抗血小板薬」などが用いられます。薬によって、発作を抑えながら動脈硬化の進行を遅らせることが目指されます。生活習慣の改善も同時に行われ、禁煙、食事の見直し、適度な運動が重要とされています。

心筋梗塞の治療

心筋梗塞の場合は、緊急性が非常に高く、速やかな血流の再開が何より重要です。治療の中心となるのは「経皮的冠動脈形成術(PCI)」で、カテーテルを使って詰まった血管を広げる方法です。バルーンで血管を拡張し、ステントと呼ばれる金属の筒を留置して再び狭くならないようにします。

場合によっては「冠動脈バイパス手術」が行われることもあります。急性期の治療後も、再発を防ぐために薬物療法と生活習慣の管理が継続されます。心臓リハビリテーションによる体力回復と再発予防の支援も、重要な治療の一環とされています。

赤羽で狭心症や心筋梗塞なら赤羽内科クリニック

赤羽駅から徒歩1分の赤羽内科クリニックでは、狭心症や心筋梗塞に関する診療を行っております。胸の中央や左側に締め付けられるような痛みや圧迫感、腕やあごに広がる痛みがある場合は、軽くても早めの受診が必要です。また、息切れや動悸、冷や汗、吐き気が伴ったり、薬で改善しない場合も、すぐに医療機関に相談することが大切です。

医院概要

医院名:赤羽内科クリニック
診療科目:一般内科、循環器内科
院長:高木 昌浩
住所:東京都北区赤羽西1丁目15-14 エル・ルージュ赤羽西2F
電話番号:03-5948-5945
ウェブサイト:https://akabanenaika.com/